定時制高校の不合格者が急増しています。

こんにちは!
年も明けて、受験シーズンが近付いてきました。
高校入試について、昨年10月19日の朝日新聞に次のような内容の記事がありました。


定時制高校の不合格者が急増しています。
今年度の公立入試では、夜間定時制の最終的な不合格者が全国で1000人を超えています。不況の影響などで公立志向が高まっているため、定時制高校の二次募集でも志望者が定員を上回りました。
志望者の中には、全日制の高校を志望していた子どもも多いです。経済的理由から私立に通うことができないため、公立全日制が不合格になってしまった子どもが定時制を志望しているのです。

伝統的に定時制高校は勤労青年が学ぶ場でした。ですが現在では、様々な困難を抱えた子どもの学ぶ権利を保障する場になっています。困難を抱えた子どもの最後の受け皿として、重要な社会的役割を担っているのです。
しかし、志望者増加によってそれがうまく機能しなくなってきています。「教育の安全網」としての定時制高校からもはじき出されてしまう子どもがたくさんいるのです。


この記事の「はじき出されてしまう子ども」とは、どのような子どもたちでしょうか?
低学力や学校不適応など、困難を抱えた子どもたちです。つまり、教育などにお金や手間をかけられない家庭の子どもたちです。彼らは生まれたときから不利を背負っているのです。
経済力と子どもの学力の関係が深い日本では、受験も平等とはいえません。競争が激しくなると、不利な子どもがはじかれてしまいます。今や、学校外教育は贅沢ではなく、はじかれないために必要なものとなりつつあるのです。

入試などの制度改善と共に、それぞれの子どもを取り巻く環境が大切です。
経済的負担をかけなくても、十分な教育機会と学習環境を得られる支援が必要だと思います。